日本スキージャンプ界のエースとして君臨している小林陵侑選手ですが、注目されるのは大会優勝時の賞金です。スキージャンプというと少しマイナーイメージなスポーツですが、小林陵侑選手を始め高梨沙羅選手など人気のある選手も出てきていますし、冬のスポーツとして目にすることも多くなってきています。
引用:ryo_koba
1小林陵侑の獲得賞金
引用:ryo_koba
小林陵侑選手は2018−2019シーズンにワールドカップジャンプ男子で日本人初の個人総合優勝を達成しています。しかも史上2位の13勝と圧倒的な強さを見せました。
1−1小林陵侑とは
突如現れた日本のエースはどのような人物なのでしょうか。プロフィールや経歴を見てみましょう。
名前:小林陵侑(こばやし りょうゆう)
生年月日:1996年11月8日
血液型:A型
身長:174cm
体重:59kg
出身:岩手県八幡平市
高校:盛岡中央高等学校
所属:土屋ホーム
経歴・本格的にジャンプを始めたのは小学校3年から。
・高校までは複合とジャンプに出場していた。
・2015年4月土屋ホームに入社と同時にジャンプに転向。
・2016年1月24日にポーランドのザコパネでワールドカップデビュー。7位に入り初戦でポイントを獲得。
・2018年2月平昌オリンピックでは日本人最高位のノーマルヒル7位、ラージヒルで10位。
・2018年11月ワールドカップルカ大会(フィンランド)でワールドカップ初優勝。
・2018年12月30日~2019年1月6日のジャンプ週間では史上3人目、日本人初となるグランドスラムを達成。
・2018-2019シーズン初優勝から通算13勝をあげ、日本人初となる総合優勝。
・2019−2020シーズンは個人総合3位
プロフィールや経歴を見ても世界トップレベルの選手だということが分かりますね。
1−2ジャンプ週間グランドスラム
引用:ryo_koba
ジャンプ週間とは?・毎年の年末年始8日間にドイツとオーストリアで集中開催される。
・4試合で争われる、スキージャンプの大会
・W杯より古くから開催されている。
・歴史ある大会
・欧州では敬意の払われ方が特別。
※イメージ:テニスやゴルフの4大大会。
2018−2019シーズンに小林陵侑選手が、ジャンプ週間の3戦で優勝し、4戦目も130m越えの大ジャンプ2本を揃えて優勝しました。4戦完全制覇=グランドスラムは日本人選手としては初の偉業でした。
賞金は!?史上3人目となった小林選手のグランドスラム、ジャンプ週間で得た獲得賞金は合計で800万円にも満たない・・・
他の競技と比較テニスでグランドスラム達成:賞金合計:約13億円
ゴルフでグランドスラム達成:賞金合計:約8億5千万円
・・・賞金安すぎませんか?悲しくなりますね。
1−3個人総合優勝しても…
引用:ryo_koba
2019・03
史上2位に並ぶシーズン13勝を挙げた小林陵は今季、W杯のタイトルを独占した。
個人総合を欧州勢以外で初めて制し、計6戦で争ったフライングヒルの種目別優勝トロフィーも手に。伝統のジャンプ週間は史上3人目の4戦全勝優勝。3月にはノルウェー各地を転戦した「ロー・エアー」で総合優勝を果たした。
W杯の獲得賞金は25万1733スイスフラン(約2800万円)に上った。(共同)
引用:sanspo.com
この金額も他のメジャーなプロスポーツに比べたら非常に安い金額だと思います。ゴルフやテニスだと1大会賞金が〜千万超えなんて普通ですからね。これだとなかなか人気が出たり、スター選手がでたりするのは難しいかもしれませんね。
2日本と欧州の選手比較
引用:ryo_koba
日本ではまだまだマイナーなスキージャンプ競技ですが、欧州では非常に人気があるそうです。
2−1日本は企業の一社員
引用:ryo_koba
日本の場合は選手が企業に所属して、その企業のサポートを受けながら大会に出場したり、海外遠征にいったりしています。高梨沙羅選手のように非常に人気のある選手は所属企業とは別にスポンサーが付き、そこからお金が発生することもあります。きっとスポンサー契約料やCM出演料の方がスキージャンプの賞金より高いのではないでしょうか。会社からもらえる給料は一般的な社員とさほど変わらないと思います。
2−2欧州ではスーパースター
引用:ryo_koba
欧州の選手は、W杯の賞金とは別に、1勝するごとに所属クラブチームの契約スポンサーから高額な報償が出るそうです。スキークラブが野球選手のエージェントのような働きをしていて、スポンサーを集めてくれます。スター選手が出ればクラブ収入も増えて若手の育成費用にも回すことができるという考えがあります。クラブもスター選手を作ることに熱心になり、子供たちもスター選手に憧れますよね。
日本には残念ながらそういうシステムがありません。
欧州のジャンプ人気が高い国では男子トップ選手はスター扱い。ジャンプ会場では、女の子達が絶好のポジションに陣取っています。女子を巻き込めば盛り上がるのはどこの国も一緒で、スタージャンパーになれば賞金以外で億は稼げるといいます。誰もができる競技じゃないからこその価値や魅力があるのですね。
日本の有望選手ももしかしたら、欧州のチームに移籍したり、引き抜かれたりすることもあるかもしれません。小林陵侑選手は移籍なども視野に入っているのではないでしょうか。
3なぜ賞金が安いのか
引用:ryo_koba
なぜ、スキージャンプ競技の賞金は安いのでしょうか。大きな理由はジャンプ用具を買うのは競技者限定。ジャンプ用の板を作るメーカーが相次いで撤退していてマーケットの大きさが縮小しているというのが大きな要因のようです。
3−1現物支給されていた
引用:ryo_koba
そもそも、ジャンプW杯の賞金制度は90年代に入ってからと比較的新しい。それまでは賞品という名のテレビやラジカセ、ビデオデッキなどの現物支給だったそうです。
誰も知らない裏話・レジェンド葛西紀明選手はかつてビデオカメラをもらったことがあるそうです。
3−2賞金獲得人数が増えた
引用:ryo_koba
国際スキー連盟(FIS)は2009/10シーズンから賞金対象を上位10人から30人に変更したことも原因となります。1試合の賞金総額は変わらないため1人あたりの取り分が減ってしまいます。優勝賞金は3万CHF(約340万)から1万CHF(約114万円)に激減、2位、3位の賞金も半分ほどになったそうです。
4まとめ
今回はスキージャンプ競技の小林陵侑選手をピックアップし、スキージャンプ競技の賞金について調べてみました。
結果、スキージャンプ競技の賞金は他のプロスポーツに比べて桁違いで賞金が安いことが分かりました。
日本からスター選手が生まれるように企業やスポンサーがしっかりとバックアップしていきたいところです。
どの競技も世界で勝てる選手は人気がでますし、競技も盛り上がります。
ラグビーやカーリングなどもワールドカップやオリンピックで非常に知名度が上がり、人気も少しずつ出てきているのではないでしょうか。
小林陵侑選手や高梨沙羅選手の活躍を応援し、スキージャンプ競技に今後も注目し応援していきましょう。